色々やってみる日記

粘土フィギュアの製作ログ、うつや不安症の話、論文執筆やResearch Studentのあれこれについて。

セルトラリン(ジェイゾロフト) の効き目と副作用について ー うつ治療の良い補助輪だったが、飲み始めの副作用はキツイ

 

今日は私がうつになって以来、処方されている薬についてのお話。

 

Disclaimer (免責) :これはあくまでわいの体験談であり、特定のお薬を勧める意図も、止める意図もありません。同じ薬が全員に効くわけじゃないと思うし、副作用の出方も個人でまちまちだと思うから。あくまで一つの経験談として、わいの体が薬にどういう風に反応したのかを参考にしていただけたら幸いです。

 

 

 

 

抗うつ薬のイメージと「わいにとっての」現実

誰向けの記事?抗うつ薬服用が不安な人に向けて

そもそも抗うつ薬の記事を書こうと思ったきっかけは、ネット上に「抗うつ薬なんか飲んでるから治らんねん!薬漬けになるで!」みたいな意見が蔓延しているから。それを読むたびに「君も飲んどったんかい?」と思ってるんですが……。

 

だからこの記事は、お医者さんに抗うつ薬を処方されたものの、そういうネガティブ意見を目にして「飲んでいいものか」迷っている人の参考になれば、という意図のものです。

 

私にとってのセルトラリンはこういう薬でした

セルトラリン(というセロトニン再取り込み阻害薬(SSRI))は私がうつになって一番最初に処方され、その後5年間に渡って服用を続けた薬です。さくっと本題のスタイルで参りましょう。私にとってのセルトラリンは、

 

うつを治す薬というよりは、行動認知療法とか、ヨガ、マインドフルネス、日光浴、食事、運動 etc.っていう根幹的な治療に入るための最低限の気力の底上げをしてくれた薬

 

でした。生ける屍 (HP 0.5/100) ➡︎へろっへろに弱っている人間 (HP 10〜20/100)くらいまでに回復させてくれた薬だった。

 

ただ副作用はありました。後述しますが、飲み始めて最初の1〜2週間は、副作用はかなりキツかった。でも3週間〜1ヶ月も経つ頃には、ほとんどの副作用は消えてました

 

 

飲んでいた薬の種類と量

(余談だけど) 関わっていた医療関係者の人数

初期:2016年の4月から半年間は、睡眠専門医が精神科系をお薬を出してくれていました(睡眠専門医との付き合いに関してはこちらの記事を参考:

up-phd.hatenablog.com

 

わいが住むサムウェアー県(海外)は専門医と初回アポが取りづらく、精神科医にかかるためには数ヶ月待つ必要があったため。私は状態が悪かったようで、「アカン、この子でそれは待ってられん」ということで、薬は睡眠専門医が出してくれ、すぐに会える臨床心理士 (医者じゃないから薬の処方はできない) に電話して即日アポをとってくれました。初期のカウンセリングはこの臨床心理士が担当。睡眠医には1ヶ月〜3ヶ月に一度のペースで会い、臨床心理士とは3週間に一度ペースで会っていました。

 

中期:2016年の11月からかかりつけ医ができました。この人は大学の健康センター常駐の人。滅多に会えない睡眠専門医の代わりに、この人が薬の処方を一手に担うように。カウンセリングはしない代わりに、精神科医へのアポ取りをしてくれ、睡眠とうつの両面を間接的にサポートしてくれました (睡眠日誌を書かせたのはこの人)。付き合いは短かったけど、3週間に一度ペースでよく診てもらってました。

 

後期:2017年の3月から、ようやく馴染みの精神科医ができました。内科のかかりつけ医とバトンタッチする形で、やっとカウンセリングから薬の処方までを一元で見てもらえるようになりました。この人とは現在進行形で1ヶ月〜3ヶ月に一度会っています。

 

 

 

飲んでいた薬の種類と量

2016年の4月、初めてセルトラリン50mg(又の名をジェイゾロフト)を処方されました。薬の説明については、以下のような医療従事者によるサイトをご参照ください。

 

かいつまんで説明するなら、抗うつ薬とは「セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンの働きを強化することで気分を上げる効果が見込める」という仮説に基づく薬で、その中のSSRIはセロトニンに特化しています。SSRIは脳内のセロトニンの量を増加させることで、不安感の軽減、やる気増大、気分の改善等の効果が見込めると言われています。
 

セルトラリンは副作用が出る薬なので、日本では25mgくらいから少しずつ処方量を上げていくのが一般的だとこの当時ネットで読んだんですが、私はだいぶ状態が悪かったので50mgから始めることになりました。

 

2016年の4月から9月まで、50mgのセルトラリンと日光浴、ヨガ、カウンセリング、行動認知療法で、一旦は見違えるほど良くなったものの。9月末にうつへの揺り戻し(症状の逆戻り) を経験して元の木阿弥。11月に内科のかかりつけ医と面会したときに「薬量をあげましょう」判断されました。

 

この判断が良い判断だったのかは今でも謎なんですが、かかりつけ医はセルトラリンの処方量を2〜3週間ごとに50mgずつ上げていき、最終的には1日に200mg飲んでいました日本では処方の限度が1日に100mgまでなので、その倍飲んでいたことになります。笑。(笑ってええんか?)

 

それから約3ヶ月後。私を引き継いだ精神科医は、私の状態を「睡眠以外はだいぶ良いやん」と判断しました。睡眠問題に強いミルタザピンという抗うつ薬の処方と引き換えに、200mgまであげられたセルトラリンは半年もしないうちに、徐々に25mg まで引き下げられました

 

200mgまで上げるたびに副作用があって、25mgまで下げる時も副作用(離脱症状)があったから、結果からみれば副作用に無駄に苦しんだ気もせんでもない。でもどのお医者さんも良い人で、私を治すために尽力してくれている実感があったので、医者の判断を疑わずに済んだのは幸いでした。

 

 

 

セルトラリンの作用と副作用

私はセルトラリンの飲み始めの副作用がかなりひどかった。普通にセルトラリンが副作用が出る薬ということもあるんですが(それでもセルトラリンは副作用軽めと言われていた)、多分25mgとか、25mgの半錠から少しずつ薬に慣らしていくのがセオリーなところをいきなり50mgから飲み始めたからキツかったのかな?とも思う。

 

副作用 (1):酩酊感とふらつき

飲んですぐに「めちゃ元気!」というような作用は感じられず。わかりやすく飛び込んできたのは副作用の方。副作用はね、めちゃひどかったよ。特に最初の数日。まっすぐ歩けなくてね、フラフラしちゃって。目もどろーーーんとして、廃人って感じの見た目になった。最初の2日くらいは昏倒するみたいにベッドにはりつけ状態でした。

 

うつでもベッドから起き上がれなくなるんだけど、違ったのは悲しいとか落ち込むとかいうブルーな感情は強制的に麻痺られているような感じだったこと。どっちかというとアルコールの酩酊状態のような感じでした。「体は動かんし、頭もあんまり動かんのう」というか。

 

飲み始めて3日目にはフラつくけど立てるようになって、100才のご老人くらいのスピードでコンビニに買い物に行きました。反射神経が鈍くなっているので、いつもに増して絶対に信号は守るように!

 

副作用は薄皮を剥ぐように毎日ちょっとずつ薄れて行き、1ヶ月ほどでほぼ大丈夫になりました。そもそもうつという病気なので、副作用が消えても健康というわけじゃないから見極めが難しいんですけどね。

 

副作用 (2):口が乾く

口が乾く。最初の2、3日は水を飲んでも飲んでも口の中砂漠。でもこれは (1) に比べたら屁のようなもん。これもちょっとずつ消えて行きました。

 

副作用 (3) : 性欲減退

そもそも性欲旺盛というわけでもないんですが (何の告白?)、セルトラリンを飲み始めて性欲が完全に霧散した。あくまで私の場合ね!完全に消えた。この副作用だけは、50〜100mg 以上飲んでいるあいだはずっと続いた気がする。つまり1年くらいは性欲どっか行った人間でした。初めてセルトラリンの量が 25mgまで減ったときに、中学生が見るようなえちえちな夢を見ました。そんときに、「ファ!性欲帰ってきたンゴ??」と思った。

 

そして、最近完全に卒薬したんですが、そんときもまた「ファ!性欲帰ってきたンゴ??」がありました。25mgでも抑えられていたのかもしれない。

 

これはわいが超絶孤高の独身貴族だから全く問題にならなかっただけで、恋人や伴侶がいる方にとっては深刻な問題になりうるなと思いました。もし抗うつ薬由来の性欲減退で悩んでいる方は、お医者さんにお薬の相談をしてみてもいいんじゃないかなと思います。

 

作用:セルトラリンは「補助輪」

副作用ほどはっきりは分かんない。目に見えて「何かが改善した」というよりは、全体的な精神バランスを少し底上げしてもらっているような印象。心、体、頭のバランスを崩しやすい人のための補助輪みたいな感覚ですね、わいの場合は。

 

副作用は性欲減退を除いて比較的すぐに消えたので、(長期的な影響等は分からないけれど)今のところ服薬のデメリットは特に感じていません。正直、私の場合は飲んでいることを忘れられるくらい薬は体に馴染んでいきました。

 

止められたらいいな〜と思うし、止めるのが不可能だとは全然思わない。たぶん普通に止められると思う。ただ現状「復職」を優先させているので、気分の落ち込みや不安感をコントロールしながら働き続けるために、今はまだ(保険として)薬の補助輪をつけている感じです

 

※追記:この記事を書いてからまもなく卒薬しました。 

 

 

 

 

飲み始めた頃に書いた、当時の日記

この一ヶ月のまとめ。
3月上旬にずがーんと調子がよくなり、後半にずがーんと調子が悪くなり、2ヶ月で体重が7キロ減って、月曜日に睡眠医と二度目のアポの際、「君のうつは悪いから、今すぐ地域のクリニカルサイコロジストに紹介状書くよ。とにかく、すぐに診てもらいなさい」と言われて、SSRIと呼ばれる選択的セロトニン再取り込み阻害薬という抗うつ薬を処方される。飲みはじめて、体へろへろ、というところまで。
 
うつになってから約8ヶ月のあいだ、自分がうつだと信じられない理由がひとつ、常にあった。
 
むかし、友達がうつになって、それでも遊びに出てきてくれたことがあった。そのときに見た、彼女のうつろな目が強烈な印象を残したからだった。空っぽで、濁っていて、何も見ていないような、ふわふわただ宙に漂わせている視線。ほんとうのうつってこんなに人を変えてしまうのか、ってその印象が強烈で。
 
自分がうつになってから8ヶ月、「いや、僕の顔はまだあれほど酷くないなあ」と思っていて、ほんとうにうつなのか、それとも思い込み(もしくは他の病気)なのか、常に自分を疑う気持ちがあって。
 
このたび、明らかになりましたよ。
 
彼女のふわふわした目線は、たぶんうつによるものじゃなくて、抗うつ薬によるものだったんだ。なぜなら、抗うつ薬をはじめて3日、僕の目線もふわふわ、体フラフラだから(そーいや彼女、薬でこうなっていると言っていた気がする。いまさらだ)
 
うつの大変さには慣れつつあったけど、抗うつ薬の大変さは新しい経験で、正直打ちのめされる。
 
僕が処方されたのはSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)のセルトラリンという薬。ただでさえ少ないセロトニンが再取り込みされてしまうのと防ぐ薬、みたいな感じ。薬局のにいちゃんは「ちょうジェントルな薬だから(キツくない)」と言ってたが、僕はふらっふらだ(笑)
 
1日目〜3日目までは自分の周りだけ重力が操作されているんじゃないかと思うくらい体が重くて、のどの渇き、若干の吐き気、空腹感があり、4日目の今日はずいぶんましになったが、脳の周りにうすい皮膜が張っているみたいな感覚がある。首から上に制御系コンピューターが密集してているロボットにでもなった気分?首から下の体の存在感がすごく薄いというか。処方されてから軽くググったりして、SSRIでは性機能障害がけっこうよく起こるという報告を読んだが、あくまで個人的な体験としては、なるほどという感じ(下半身の存在感が薄くなったから)。
 
1日目〜3日目はうつに特有の不安感が一切なかった。強制的に不安を感じないように麻酔でもかけられたような感じ(SSRIは効果が発現するまでに数週間から数ヶ月はかかるので、プラセボかもしれないけど)で、しなくちゃいけない書類をペンディングにしているのに焦りすらなかった(笑)一転、4日目の今日は不安感で目が醒めたが、薬を飲んで二度寝をして今は上記のようなロボ状態。試しに散歩に出たら、「ウィーン、ガシャ、ウィーン、ガシャ」という速度でしか歩けなかった。いま信号無視したらたぶん命に関わると思う、道路は慎重に歩こう。抗うつ薬が効いているあいだに、カウンセリングや認知療法を用いて、自分だけの力でうつ状態に陥らないような気分のコントロールをする術を身につけよう、ってことなのかな。
 
この国では、おそらく日本よりもメンタルヘルスに馴染みがある人が多く(僕の同居人も3人中2人は継続的にカウンセラーにかかっていたり)、周囲に理解があるのがありがたい。「欲しいものがあったら買ってくるから、気軽に頼んでね」とか「家事のことは気にしなくていいから」と言ってくれ、本当にありがたい。買い物に関しては、いまは何が欲しいかも考えられない状態なので、聞かれても答えられないんだけど(笑)
 
焦りはあるが、とりあえず1日1日をしっかり生きることだけを目標にしている。遠くの目標を見据えることはしないで、とにかく1日にできることを最大限がんばっている感じ。

 はい、過去からは以上です。 

 

 

 終わりに

というのが私のセルトラリン体験記でした。特に付け足すこともないので、今日はここまで。今お薬を飲まれている方には、私が臨床心理士に初めて会った日に言われた言葉を送ります。 

 

「大丈夫、うつは治るから」

 

うつと付き合いが始まって約4年。わい、今は本当にほぼ元気です。ストレッサーがない限りピンピンよ(代わりに、不安障害と現在進行形でがっぷり四つしていますが。人生との格闘は続くお)。わいの経験談を読んで、「この人のうつはきっと軽かったんだ」と思う方もいるかもしれないし、実際にそうかもしれませんが…… (わいも一番辛かったとき「他の人のうつもこんなにキツイの?わたしのうつが一番ひどいわけじゃなくて??」ってしばしば思ってた)

 

それでも、この言葉は信じる価値があると思う。

 

「これまでに100人以上のうつの人間を見てきた臨床心理士のMさんの知見」以外の確たる証拠はないけれど、わいは信じました。信じてよかったと思っています。

 

 

ゆっくりゆっくりしか良くならないけど、どれだけ先が見えなくても、きっと出口はあるトンネルだって、一緒に信じてみませんか。そしたら歩くのがちょこーっとだけ楽になるかもしれませんお!

 

おたがい、今日もよく生きました!

ちゃんとご飯食べて、ゆっくり眠れますように。

あなたは本当にがんばってるお💯 自分に「すごいな、えらいな、がんばったな」って言ってあげてクレメンス💮

そんで、明日もいっしょに生きようずᕙʕ   ̫Ꙭʔᕗ

 

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はい、じゃあ本日は解散!(^-^)/ またね〜