色々やってみる日記

粘土フィギュアの製作ログ、うつや不安症の話、論文執筆やResearch Studentのあれこれについて。

時計みたいに完璧な体

 

うつになることは「体の歯車が狂うことに似ている」と個人的に思ってる。健康だった頃って、体の働きが完璧だった。週に2〜3回、午前5時に起きて、2時間かけて通学するのも苦じゃなかった時期があった。小学校から高校まで無遅刻、無欠席、無早退の皆勤賞(ドM)というけっこうな離れ技も達成できてた。体内の歯車が完璧に回ってたから、100%のエネルギーを「業務を頑張る」っていうタスクだけに使えた。

 

うつになったときに、臨床心理士のカウンセラーMさんに「so it was like the last straw that broke the camel's back (ラクダの背中を折った最後のワラだったのね)」と言われた。それまでは重いものを背負って元気に働いていたラクダが、背中に乗せられた一本のワラで崩れてしまった、という意味。

 

わいも多分、元気に荷物をいっぱい乗せていたのが、最後のワラ一本で完全にがっしゃーんと崩れしまったのだ。

 

 

 

比喩ですが、このときの崩れたって「腕時計を地面に落として、歯車がばらばらに飛び散っちゃった」ような感じだ。そこから時間をかけて歯車を拾い集めて、手探りで組み合わせ始めた。ジグソーパズルよりゆっくりと、ちょっとずつ正しい場所に歯車がハマっていく。でもまだ完全に揃ったわけじゃないから、動きはぎこちない。電池消費が早くて、メンテナンスをし続けないとすぐに動きが止まったり、また歯車がずれたりして、数日体が使えなくなったりする。

  

うつや不安障害を治療しながら仕事をするのは、ダブルワークに等しい気がする。私の場合だとパートタイムに学生という仕事があり、それを並行してフルタイム〜パートタイムで「心と体の歯車を直す」という仕事をしている。うつ病歴4年の雑感だが、うつや不安障害は勝手には治らない。歯車が飛び散った時計を放置していても、勝手に元どおりにならないような感じだ。

 

うちのお母さんは5年ほど前から関節リウマチになって、それもまた歯車がしっちゃかめっちゃかになっている状態なのかなと思う。だからパートタイムでホームメイカーの仕事を頑張り、並行してフルタイムでリウマチが治るように人事を尽くしている(今日この話をしたら、同意していたけど「元どおりの時計まで直すんじゃなくて、70%の時計を作ろうとしている」と言われた。なるほど、そういうのもアリなのか)。

 

うつや不安障害、その他の精神的、身体的な病気を治療中の人のことは、フルタイムですでに働いている人だと思っている。わいもフルタイムで歯車を直している。その上で、この歯車直しにはお給金が発生しないので、社会的な存在価値のため、経済的な必要性のため、わいらは(早すぎるくらいのタイミングで)お外の仕事を始めてしまう。

 

パーフェクトな時計(のような健康)って、本当に奇跡みたいにすごいシステムだったと今になって気付く。

 

 

 

考えてみると、多分わいの体の奇跡はまだ続いている。わいはメンタルヘルスの時計が粉々になったけど、血液や静脈動脈、内臓、骨や筋肉はまだまだ完璧な時計なんだと思う。だからまずは、めっちゃ感謝しようと思う。奇跡みたいな美しさで動いている体に感謝しよう(あー父ちゃん母ちゃんヤイヤイヤー♩)。今日も私の体は奇跡の美しさでよく動いてくれていた。せいぜいこのシステムができるだけ長く続くように、食べるものには気をつけよう。ちょこっとは運動しよう。

 

そして、メンタルヘルスの時計を直す仕事をしながら、他の日常業務もやろうとしている自分をいっぱい褒めてあげよう。今日も焦っていたけど(ただでさえ月末の焦り方ったらないのに、その上師走を目前にしているときたら……)、二つ仕事をしているんだから、焦ったり上手くいかない日もある。毎日働いているんだから、十分だぞ。

 

綺麗事ではあるが。世の中の全ての時計を直しながら生きている人たち。とても頑張っているな、本当に偉いな。まだ時計を直すのに着手できないくらい弱っている人。生きて休んでエネルギーを蓄えるのも時計直しの大事なプロセスだぞ、ちゃんと頑張ってるぞ。完璧な時計を持って生きている人たち。素晴らしい奇跡だね、ぜひたくさん慈しんで大切にしてね。

 

普段は時計を直しながら生きている自分に「なんでできないかね?なんであの頃みたいにできないかね?なんであの人みたいにできないかね?」と言ってしまいがちだから、自分の努力を認めてあげるつもりで書いてみました。師走もダブルワークを(ラクダの背中が)壊れない程度にがんばろ。おー。