色々やってみる日記

粘土フィギュアの製作ログ、うつや不安症の話、論文執筆やResearch Studentのあれこれについて。

アクセプタンス アンド コミットメントセラピー(ACT)のやり方、PART3【やるかやらないかの二択!】

前書き

 

2019年、どうしようもない不安障害によって引きこもり状態になってしまって、なんとか自力で最初の一歩を踏み出すために、下に出てくるACT(アクセプタンス アンド コミットメント セラピー)ワークブックに取り組んでいました。以下のブログポストは、英語でそのワークブックをやりながら自分用に残していた「章の内容のまとめメモ」です。著作権侵害に当たらないように、かなり大きく削ったりまとめたりしています。ACTに関心がある方は、ぜひ原著にあたってみてください。

 

 

 

 

ワークブックの基本情報

使用中のワークブックはこちら

 

わたしの愛用のACTセラピー本。この要約は英語版のセカンドエディション(2016) を読んでまとめたものです*1。全世界で12万5千部を売り上げたワークブックだそうです。

 

この要約はだいたい9章に当たる部分です。過去記事はこちらに。

 

本題に入る前のエクササイズ:不安感さんを擬人化するで

 

まずはイメージングから始めよか!君がいつも感じている不安感を擬人化してみて欲しいねん。そいつはどんな名前で、どんな見た目してる?歳はいくつで、性格はどんなで、どういう職業やと思う? 

わいは自分のWAF (worry心配, anxiety不安, fear恐怖の頭文字)のことは「借金取り」みたいに感じてる。あるいは「今やらんと将来後悔するぞ!」系の先公*2。もっとやれ、もっと働け、さもないと不幸になるぞ!っていう、焦りと脅迫感が具現化したみたいな。

f:id:up-phd:20191201205204p:plain不安感さん初号機。

 

 

OK。じゃあもっとイメージを深めていくで!ある日、君の家をその不安感さんが訪ねてくんねん。ドアを開けたら不安感さんが立ってた。君はどうする?「どないしたんでっか〜?」って優しく招き入れる?それとも「何しに来よったんや!帰れ、あっち行け!」ってドア閉めて追い出すか。

えー。借金取りか恐怖心煽る系の先公みたいに思えてるから、招き入れるのは難しいわさ。

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コンコン、開けんか〜いワレ〜

帰ってくださいっ(布団でブルブル)

 

 

なるほどな。じゃあどんな不安感さんやったら、優しく家に招き入れられると思う?どんな擬人化をイメージしたら、不安感さんを友達のように「やーやー、また君やん。どないしたん」と声をかけて、招き入れて、帰りはるまで寄り添うことができると思う?

四十物十四(あいものじゅうし)くんみたいな感じやったら招ける。この子は不安やけど、頑張ってるから震えとるんやもん。家に招き入れて、落ち着くまで暖かいスープでも出して見守れそうな気がするわ。

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コ、コンコン、開けてくれる?

どうしたん?大丈夫?隣座り

 

よっしゃ、ほなそれで行こう。イメージしてみんねん、君の不安感(WAF)は、恐喝系の大人じゃなくて、震えてるけど頑張って立ち向かおうとしている四十物十四くんやってな。

 

 

 

不安感(WAF)と新しい関係を築くのは難しい。

不安感のスイッチは消せない

君にはもう何度かお伝えしてる通り、ACTには「不安感を感じた時にこうしてほしい」という行動の指針が明確にある。

 

まずはそれをおさらいしておこ。

 

ACT的な対処法

 

君がイオンにお買い物に来てる時に、パニックアタックが来そうと思った。いつもの君は、持ち歩いてる頓服を一錠飲んで、急いで出口に向かう。

 

ACTをやってる君は、パニックアタックを静観することにした。頭がわっと叫ぶ言葉に耳を貸すんじゃなく、ただ今の状態を静かに観察した。手の震えが止まらず、一旦座って壁にもたれかかった。それでも落ち着くまで、自分の反応を観察し続けた。そしたら震えがマシになってきたから、当初の目的の靴売り場に行った。

 

 

ここで今日の大事ポイント①

「マインドフルに不安感を観察する」と言ったところで、不安感と新しい関係を築くのは実はとても難しい。

 

マインドフルに受け止めたとて、不安は消えてなくなるわけじゃない。むしろいつだってわいらの目の前にロープをプラさげて、食いつくのを待っとる。 不安感っていうのは、わいらを特定の行動をとるように仕向ける感情や。不安は強い感情で、わいらにずーっと「ケケケ、この不安を軽減したいやろ?」と声をかけ続けてくるやろう。震え上がって、『逃避』という昔の癖に戻るのを待っとんねん。

 

人生には山があり谷がある。一度か二度、マインドフルにロープを手放せたとしても(それはそれですごいから、毎回お祝いはしてもええで!)不安感っていうのはまた帰って来て、その度に「怖いやろ〜逃げ〜薬飲み〜」っていうロープを目の前にぷらぷらさせよんねん。

 

わいらの目の前に「不安感」って書いてあるスイッチがあるとしよ。できたら、このスイッチはずーっとOFFにしておきたいし、ONになったらすぐに切りたい。でもこのスイッチ壊れててな、わいらにはON/OFFを切り替える権限がないねん。ただ、迫り来る不安感を受け止める選択肢しかない。

 

 

 

わいらが選べるのは、行動のスイッチだけ。

 

さっきのスイッチ、よー見てみて。実は「不安感」スイッチの隣に、もう一個スイッチがあったわ。そこには「Willingness(意欲、決意)」って書いてある。

 

「不安」のスイッチはON/OFFが壊れていて、わいらにはコントロールできへん。でも「Willingness」のスイッチはいつだってわいらの手の中にあって、わいらが選べるねん。

 

決意のスイッチは、君の手の中。

 

Willingness(決意・意欲)は信仰

Willingnessは感情じゃなくて、信仰ですねん。

 

Willingnessっていうのは、次の瞬間、何を差し出されるかわからないけど、何が来たって現実をオープンハートで受け止めるって意欲や。

 

英語で責任ってResponsibleって言うやんか。それってresponse-able、つまり「反応ができる、対応ができる」ってことやねん。だから、これから一緒に自責を手放す練習もしていくし、自信を身につける練習もしていこな。

 

先週、「自分の理想の人生を生きたヴァージョンのエピタフ」書いたやん?その理想にたどり着くために、たぶん失敗って必要な過程やと思うねん。この痛みが、わいらが「生きたい方のエピタフ」に歩んで行っている証になる。その時に、きっとまた耳の奥で自責とセルフダウトの声が聞こえてくるやろうけど、それにはどっぷり耳を貸さんでええ。ただ家の前にやって来た不安さんという感覚&思考だけを観察すればいい。

 

キツイこと言うけど、ACTは「やろうとした、努力してみた」のことをWillingnessとは呼ばへん。そこにあるのはやるかやらないかだけ。「やろうと努力してできなかった」はやらなかったなんや。Willingnessは「やるかやらないか」という2つしか選択肢のない二択で、やるを選び取る『意欲・決意・オープンハート』なんや。

 

 

鬼がいる道を進む「決意&オープンハート」

想像してみて。わいらの目の前に二股の道がある。片方が君の進みたい道なんやけど、そこには鬼みたいなWAFが立っとる。もう片方は安全なルートで敵も鬼もおらん。快適やけどゴーカートのコースみたいにループ状になっていて、君は同じところを周回しているだけ。 

 

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Willingnessのスイッチを押すことで、君の不安はより大きいドラゴンとなって襲いかかってくるかもしれん。それでもスイッチを押すのがACTなんや。

 

 

PART4へ続く!  

 

 

 

*1:原題は『The Mindfulness & Acceptance Workbook for Anxiety:A Guide to Breaking Free from Anxiety, Phobias & Worry Using Acceptance & Commitment Therapy』

*2:助けてくれた先生のことは先公呼ばわりしない。こいつはニヤニヤ笑いながら、わいに「挑戦しても無駄やで」と言ったから先公呼ばわりする